ようつうのおべんきょう 3
誰もが一度は耳にしたことのある『ぎっくり腰』
一度、ギックリ腰になられた方は何度も繰り返し・・・という経験者も多いのでは?と思います。
ギックリ腰は、日常の何気ない動作で腰にそりとひねりが加わったときに生じやすい症状です。特に朝方の体が硬いときにかがめて起こそうとした瞬間、例えば、靴下をはく動作・歯を磨いていてうがいをして前かがみから体を起こそうとした瞬間・掃除機を背中を丸めてかけていて起こそうとしたときなどが危ないです。
一般的には腰の筋違い、つまり捻挫と考えられています。椎間関節、椎間板、仙腸関節、腰の筋膜などで捻挫が起きるとぎっくり腰になるのです。
捻挫と聞くと強い力が加わらないと起こらないようにも思いますが、上のような軽い動作でもギックリ腰になってしまいます。これは、運動不足や老化に関係してきます。筋力の低下や関節の可動域の低下は関節自体のかみ合わせを不安定にさせます。そこに少しの力でも加わると捻挫が起き神経が刺激され激痛が走ります。
また、ぎっくり腰の場合、はじめはうっすらとした痛みがしばらく続きそのあとに激痛に変わっていくこともよくあります。
では、ぎっくり腰になってしまったらどうしたら良いか?これはお電話でもよく問い合わせがあります。
まずは、痛む箇所を上に向け横になり1~2日安静にしていただく、その時に患部の炎症を抑えるために氷嚢や冷シップで徹底的に冷やす。
トイレや食事の時に起き上がらなければならないときは、寝ている横に台などを用意しそれにもたれて立ち上がるようにすると楽です。
3日目ぐらいからは炎症が徐々に引いてくると思いますので、今度は冷やすことによって固まってしまった筋肉を少しづつ動かします。(この時ぐらいから当院に来ていただくと改善が早いです)痛みの出る動作は避け、まずは腰と関係のない上半身からゆっくりストレッチしてゆき腰部は飛ばして足を横に倒したり伸ばしたりして・・・そして、それらであまり腰に痛みが出ないようでしたら、腰痛体操的な簡単なものからゆっくり動かしてゆきます。
このぐらいからは、炎症も治まってきてると思いますので、一切冷やす作業はやめ、逆に今度は温めていく作業を行ってください。お風呂・冬場なら使い捨てカイロなども有効です。
前にも述べましたが、一度ぎっくり腰をやられると繰り返し、なられる方が多いので、この機会に生活の習慣を見直していただくのが良いかと思います。